60th Anniversary Model

創業60周年にあたり

タカミネ・ギター60周年となる2022年、想像もしなかったコロナ禍は生命の危機に晒される不安と、人々のコミュニケーションが根こそぎ奪われた日々をもたらしました。
何人もの手作業を経て完成するギターが、各国のディーラーやギターショップのスタッフを通じて人の手から手へお届け出来なくなってからも、なおタカミネをお手元にと世界中のギター・ファンの皆様にお求め頂けている事を一同深く感謝しております。
創業から60年の足取りを振り返る中で、プラグ・インしてのパフォーマンスによりコミュニケーションの可能性を大きく広げたエレアコこそ、タカミネを支える原点だという再確認から、当時の製品に込められたスタッフの意図と想いを辿り、60周年を記念する「THE 60TH」「LTD2022」を製作致しました。
ボーカル・マイクの前に立ってこのギターにプラグ・インして頂き、最高のコミュニケーションを取り戻せる日を何よりも強く願っています。

代表取締役 社長 楯 勇己

エレアコの原点を辿って

タカミネがエレアコを製品化した1978年当時は、まだマイクロフォンの前でアコースティック・ギターを弾くのが普通で、ギター本体を加工するなどもってのほか、エンドピン・ジャックを取り付ける為に穴を広げるだけでも抵抗のある方も少なくありませんでした。
そんな時代に、ボディの胴に茶色のコントロール・パネルが付いたエレアコを否定感なく積極的に手にして評価して下さったのは、ステージでの演奏環境にストレスを感じていたアメリカのトップ・プロ・ミュージシャン達でした。スプルース・トップにローズやマホガニーを配したドレッドノートこそがアコースティック・ギターのスタンダードだった当時、初期のタカミネ・エレアコにはオール・ハワイアン・コアのモデルやクラシックギター・シェイプのスティール弦モデルなど、ユニークな製品がラインナップされていました。
エレアコ初期のタカミネに見られる個性的な仕様を盛り込み、現代的なアレンジを加えたリミテッドモデル「THE 60TH」「LTD2022」。
エレアコの「原点」から「今」につながるストーリーをお愉しみ下さい。

取締役 部長 / プロダクツ・スペシャリスト 寺𥔎  誠