サンタフェ・シリーズの流れを汲むアメリカ・ネイティブ・インディアンのシンボル”TAWA"を基にイメージしたLTD95のサンライズの成功で、レーザーカッターによる技術を使用したユニークなデザインが次々と生まれるようになった。これを境に限定モデルのデザインに、米国コネチカット州在住のBOB CRELIN氏が関ることになる。CRELIN氏は、デザイナーであると同時に天文学者でもあり、星を題材にした絵本画家としても知られ、LTD2000やLTD2004の星座をモチーフにしたデザインは氏の天文学者としての知識が遺憾なく発揮されている。また地球や自然、野生動物への愛着と、保護活動に役立てたいという氏の意図と、こうした自然の副産物でもある楽器との融合を見事に具現化したのが、LTDシリーズなのである。ただし、これを完璧に具現できたのは、最新のマシンがあったからできたわけではない。想像を絶するようなクラフトマンたちの苦悩と工夫があり、そして熟練工による緻密な作業を積み重ねて出来上がった芸術品なのだ。LTD2004に見られる見事なまでのピースを見ていただければご理解いただけるであろう。 CLERIN氏は以後LTD96を除いてLTD2008までデザインを担当した。