2010年7月アーカイブ
サイエンスアートイベント 「数式に記された愛 II」
―芸術と科学によるアプローチ―
出演:出嶌達也(ギター)、プラーナひろこ(ピアノ)
場所:古賀政男音楽博物館けやきホール
小田急線/千代田線「代々木上原」南口下車徒歩3分
日時:2010年9月4日土曜日
開場:15:30 開演:16:00 全1時間30分程度
<プログラム>
1:プレゼンテーション カオス理論をスライドと音楽(ギターとピアノ)でひも解く
2:ライブ ギターとピアノによるインストゥルメンタル
★プログラムの前半でタカミネギターが演奏されます。
イベントの詳細はこちら
今回タカミネの新たな試みとして、オーダーメイドギターを注文して頂いた方に、生産過程に立ち会って頂き、完成したギターにより愛着をもって頂けたら、という社内からの提案を受けこのような企画を始めてみました。
その栄えある第1回目として、オーダーメイドギターをご注文頂いた市内加子母在住の安江さんご兄弟にお願いをしたところ、たいへん快く引き受けて頂きました。また今回、お二人の了解を得まして、その生産及び立会い風景の一部始終をブログにて紹介させて頂くことになりました。どうぞ、お楽しみに。
「LTD2010 MIYABI」 は、 2009 楽器フェア、The 2010 NAMM Show のTakamine ブースで2010年限定モデルとして紹介され大きな反響をいただきました。「和」 「着物」 「生地」をキーワードに新しい象嵌(ぞうがん)素材を開発したある研究開発部員による 「LTD2010 MIYABI」 開発ストーリーをご紹介したいと思います。
「和」 をテーマにギターを考えて欲しい。
はじめに言われたのがそれでした。
「和」をテー マにと言われても具体的に何をモチーフにするのか、どこをどう「和」にするのかなど、何か決まっている訳でもなく、まずはそれを考える事から始まりました。
色で「和」を表現するのか。
象嵌デザインで表現するのか。
木の素材で表現するのか。
それとも 何か新たな試みで「和」を表現するのか。
色々な考え方がありました。
そんな中で、考えたのが「日本の素材」を使おうということでした。
日本にしかない、この国にしかできない素晴らしい伝統の技術が沢山ある。それをなんとか取り入れることが出来ないだろうかと考えました。
その中でも魅力を感じたのが「着物」の生地でした。
1000年以上近くもの歴史があり、鮮やかなものから煌びやかなものまで様々で「和」を表現するには最適ではないかと思いました。
しかし、ギターにどのようにして使うのか・・・そこが問題でした。
和柄の「生地」を印刷などでしてしまえば出来なくは無いのだろうけどそれでは意味がいないし、本当の「和」としての価値が無い。
実際に「生地」を使ってこそ、新しいモノができ、新たなジャンルへの試みでもありました。
ギターに 「生地」を直接貼り付けるわけにもいかず、色々試行錯誤しながら進んでいきました。
接着方法 などを色々試していると、本来の「生地」の色が全く変わってしまうモノも出てきたりと、一筋縄では行きませんでしたが、逆にそれが良い結果をもたらす事もあり ました。
実際に製品になるまで一年近く掛かってしまいましたが、当初無理かもしれないと思っていた「和柄生地」を使用したギターの製作だっただけに、喜びもひとしおでした。
ここでは 詳しい工法などはお伝えできませんが、他企業様のお力添えがあったからでもあります。
今回の工法は少しずつではありますが、進化もしていくのではと感じています。
これを新たな機軸の1つとして、これからの新しいものづくりに生かしていけたらと思っています。
pisi
海外向けサイトでも紹介しています。
ヨーロッパ向けサイト(5ヶ国語対応) : http://www.takamineguitars.eu/
アメリカ向けサイト(英語) : http://www.takamine.com/
今回は、ギターの表板(響板)について書いてみたいと思います。弊社のギターに使用されている、または使用されてきたギターの表板の木材には主に次のようなものがあります。
1.米杉(アメリカン・レッド・シダー)
2.スプルース
3.マホガニー
4.コアウッド
5.メイプル
エレキギターをはじめ世界各国で作られ、発表される新しいモデルやトレンドに合わせて各社様々な木材やあたらしい材料を取り入れていますが、弊社でもこうした試行錯誤を繰り返しながらいろんな材に挑戦してきましたが、やはり上記の5つが代表例といえるでしょう。